胸とか独占欲、とか






 
 
 
 
7月某日、公式から何やら届いた。
 
 
 
 
「……」
 
 
 
 
某夏の祭典の裏側で出すとか出さないとかのグッズの試作品が千里山の麻雀部にも送られたきたらしい。
それを手にもってぷるぷると竜華が震えている。
 
 
 
 
「……な、な、なんでやねぇーーーんっ!!」
 
 
 
 
そしてうがーっと竜華が叫んだ。
まぁそやろな。
初のうちらのグッズがまさかのおっぱいマウスパッド。
よりにもよっておっぱいマウスパッド。
何回も言うけどおっぱいマウスパッド。
なんでこれとしか言いようがない。
キーホルダーつけられたって同じデザインやから恥ずかしゅーて持ち歩けへんし。
 
 
 
 
「ちゃう、こんなんちゃう、盛りすぎやんこのおっぱい!こんなんうちの怜やない!!」
 
 
 
 
そう言って竜華はべしっと私のマウスパッドを机に投げつけた。
ちょおこら、それ私の顔ついてるのに何するん。
え、てか問題そこなん?
 
 
 
 
「ちっぱいの何が悪いん!かわええやん!!」
「誰がちっぱいや、ほっといてやまったく……そういう竜華は相変わらず無駄にでかいな」
「無駄て何!?ってちょお何つっついてるん!?」
「正しい使い道やないか」
「何言うて……て、言ってる傍から揉まんといて!?」
 
 
 
 
バンバンと机を叩いて猛然と私のおっぱい(マウスパッド)に抗議する竜華。
元が小さいんもマウスパッドがなんでかでかいんも私のせいちゃうわ。
そらまぁ竜華から見たら結構な人が小さい部類になるんやろうけど……むっとするくらいはええやんか。
こんなマウスパッド使いづらいだけやほんま。
 
 
 
 
「そもそも何したらこんなでかくなるん?」
「し、知らんわそんなん……てかもうええやろ離しそれ!」
「いやや」
「ちょおっ!?」
 
 
 
 
伸びてきた竜華の手をぺしっとはらってぎゅーっとマウスパッドを抱え込む。
くっ、こうしててもよく分かるサイズとか……再現しすぎやろこれ。
色んな意味で腹立つわ。
……一般配布とか特に。
 
 
 
 
「て、手の平サイズでもええやん別に!」
「ちっぱいの次は手の平サイズとか失礼やな……でかい竜華に私の気持ちなんて分からんわ」
「う、く、だ、だからって……」
「まぁあれや、身長は無理でも胸は育つ言うしな。これから誰かに育ててもらうからええわ」
「なっ……!!」
 
 
 
 
売り言葉に買い言葉。
あんまりちっぱいだのなんだの竜華が言うからつい私もそう言ってしまう。
まぁあてはもちろんないわけやけど、てか竜華以外にあったら困るし……船Qが揉めば育つ言うてたしなんとかなるやろ。
とりあえずまだ望みはある……けどあかん、言っててなんやむなしくなってきたわ……
 
 
 
 
「……分かった」
「竜華?」
「増やしたったらええんやろ」
「は、え……ちょ、ちょお何で迫ってくるん?」
「負けへん、そんなゴム製品になんてうちは負けへん……!!」
「や、別に竜華の胸よりこれがええて言うてるわけちゃうしそもそも私の胸とは……って!?」
 
 
 
 
ゆらり、と近寄ってくる竜華。
じり、っと私が後ろに下がる。

――怖くない怖くない。
――いや怖いてマジで。

何自分のマウスパッドに嫉妬してるん、しかも別にこれに増やしてもらうんちゃうし。
そもそもどこをどう勘違いしたらそういう結論になるん!?
 
 
 
 
「あ……」
「ふっふっふ……もう後がないなぁ怜……?」
「えーと……」
「心配せんでええ、怜の胸は私が責任もって育てたるわ」
 
 
 
 
どうも変なスイッチを押したのか竜華がかなりおかしくなっている。
背中には壁、前方には竜華、左右は竜華の腕……あかん、この状況どないして脱出しよ?
つかもうマウスパッド関係ないやん。
 
 
 
 
「怜は嫌なん?」
「や、嫌とかそういう問題と違てな?」
「渡さへん、渡さへんで……怜のちっぱいは私のもんやっ……!!」
「ええ加減ちっぱいちっぱいってうるさいわ」
 
 
 
 
ギラっと竜華がマウスパッドを睨みつける。
あぁこのマウスパッド抱き抱えてるからあかんのか。
てかそもそも触る気あっても育てる気ゼロやろそれ、なぁ?
 
 
 
 
「怜……」
「まっ……」

「おぉーい、二人していつまで休んでるん?そろそろ打とうやぁー……ぁー……」

「ちょ……」
「あっ……」
 
 
 
 
これはもうあかんかも、そう思ったところでガラッと休憩室の扉が開いた。
そいや部活中やったな……忘れとったわ。
 
 
 
 
「あー……すまん」
「……かまへんよ、ちょうどよかったわ」
「そうなんか?」
「な、ちょ、怜!?」
「えぇよな竜華?」
「う、うぅ……」
「……あー、んー……まぁ適当に打とうや」
「そやな……竜華」
「な、何?」
 
 
 
 
いやいや、さすがのタイミングやったでセーラ。
とりあえず竜華も元に戻ったらしいし、本当に色々ちょうどいい。
それでもすれ違いざま少し背伸びして竜華に言った。
 
 
 
 
「しばらくお触り禁止やから」
「ちょぉっ……!?」
 
 
 
 
ブリーダーさんも言うとった、躾は大事て。
 
 
 
 
「それで我慢しとってや」
「む、無理に決まってるやん!!」
「抱き締めて寝ればちょっとは……」
「なぁっ、あ、あかん、それあかん……って置いてかんといてや怜ぃーっ!?」
 
 
 
 
マウスパッドじゃ代役にもならんのは私も同じやけど、な。
 
 
 
 
 
 
 
※あてんしょん

お約束でセーラが乱入してくれたのにうちの竜華さんが止まりませんでした。
でもいちはちきんなのは数年ぶりに書くので苦情は受けつけません。
なんだろう、エロ上手い人ってマジ尊敬。

てかえっちぃのはちゃんと初夜とかをしっとり書いてからとか思ってたのにどうしてこうなったw
ええはい揉みたかっただけです触りたかっただけですが何か!ww
……あの絵柄で二人でシーツに並んでくっついててくれたら買ったのになぁ……もしくはタオルか抱き枕で。
怜竜の事後か朝ちゅんでいいじゃん、ねぇ?
あと竜華の台詞誤字ってない公式?しっかりしてくれぃw

そんな感じで問題無いよばっちこい!って方のみこっから先へGOーっすよ!w

 
 
 
 
 
 
 
 
「……で、なんで私は押し倒されてるん?」
「あんたが誘ったからに決まってるやん」
「誘ってへんし」
「いーや誘った」
「エロ竜華」
「何とでも言い」
 
 
 
 
ニヤッと笑った竜華に唇を啄ばまれる。
これはどういう状況だろう。
見えるのは竜華の部屋の天井と電気。
それから私を押し倒した竜華。
背中の下でシーツがこすれる。
イラストと違うのはパジャマを着ていることくらいか。
 
 
 
 
「お触り禁止って言うたはずなんやけど」
「元々のお泊まり予定続行しといてそれはないわぁ……」
「だって約束やったし」
「お風呂上がりの格好で隣にくるし」
「普通にこのパジャマのままやったけど」
「角度的に胸のふくらみが若干見えるし」
「……エロ竜華」
「全部怜のせいやもん♪」
 
 
 
 
せやからしゃーないやん、と嘯いて私をぎゅーっと抱き締めてくる。
ほんとにどこいったんやろお触り禁止令は、下校中までは大人しく守っていた気がするのだけど。
何より付き合い始めた頃の初心な竜華はいったいどこへいったのか。
不意打ちの時以外あまり見なくなってしまってちょっとさみしい。
 
 
 
 
「言うほどまだ付き合うてないやん」
「短い期間に竜華は狼さんになってしまたわ」
「そらまぁ……毎日一緒で毎日誘惑されたら多少はなぁ?」
「してへん言うてるやん」
「自覚してへんて恐ろしいわ……」
「そっくり返すわ天然竜華」
「生意気やなぁー」
「誰かさんが好き勝手してくれるから……っ」
 
 
 
 
つっ、と竜華の指がむき出しの腿の上をすべる。
不意をついた攻撃にこぼれかけた声を抑えて竜華を睨む。
だけどそれくらいで竜華が怯むわけもなく、楽しげにくすくす笑う。
されるのは嫌いじゃないけど余裕な態度にむっとなる。
最近私ばかりドキドキさせられてる気がしてなんや悔しい。
 
 
 
 
「しとるよ、ドキドキ?」
「……むちゃくちゃ嘘っぽいわ」
「ほんとやって。怜に触る時はもちろんやけど、見てるだけでもそうやから」
「そんなん……私の方やもん……」
「両想いやからな」
 
 
 
 
それは両想い関係あるんか?
それでも確かに竜華の胸にぴたっと耳をつければトクトクといつもより早いリズムの鼓動が聞こえる。
人の心音が落ち着く言うんはどこで聞いた話やったかな?
この音を聞きながら眠りつくのが最近のマイブームだなんて教えたりはしないけど。
それにまだその時間ではないから。
 
 
 
 
「怜……してもええ?」
「っ、ん……あかん言うても、する気やろ……」
「そらまぁ、な。怜の本音くらい分かるし?」
「アホ竜華……」
「文句ばっかりやなぁ」
 
 
 
 
そういうとこも好きやけど?
なんて軽口にむっとして、噛みつくようにキスをしたらすぐに深いものへと変えられた。
引き離す間もなく舌先が絡め取られる。
逃がす気なんてこれっぽちもないくせに、竜華のキスはどこか優しい。
身体の上をすべり始めた竜華の指先が私を欲しいと告げてくる。
 
 
 
 
「……明日、朝練……」
「ん……なるたけ優しく、な……」
 
 
 
 
保障できんけど。
しれっとそう言った竜華にしがみついて私はもう一度アホと呟いた。
 
 
 
 ***
 
 
 
怜の身体は白くて綺麗だ。
こうして服を脱がせる時はいつも思う。
あまり外に出ないから日に焼けづらいのもあるけど、生来の部分が強い気がする。
見るたび、触れるたびに私だってドキドキするのに怜はすぐに隠そうとしてしまう。
 
 
 
 
「ちょぉ、怜?」
「……恥ずかしいんやもん」
「あかんて」
「で、でも……んんっ……」
 
 
 
 
ささっとシーツを引き上げ自分の身体を隠そうとする怜の手を掴む。
シーツを引き上げる動きが止まる。
その隙を逃さずシーツの下に滑り込んで両手を縫いつければ白い裸体がふるりと震えた。
 
 
 
 
「な、なんでじっと見るん……」
「そんなん綺麗だからに決まってるやん」
「わ、私が恥ずかしがるん分かってて……ひゃっ!?」
「うん……恥ずかしがってる怜もたくさん見たいし、いっぱい感じてほしいわ」
「ふぁっ……ちょぉ、まっ……」
「待たへん、四時間も我慢したんやからご褒美ほしいわ」
「た、たったの四時間や、ないか……ぁ、んっ……」
 
 
 
 
四時間我慢とかどれだけ大変やと思ってるんや。
さらっと言った怜に対して、やわやわと手の中で形を変えるささやかな膨らみを弄ぶ。
 
 
 
 
「やっ……んっ……!」
「そら大きいわけやないけど……何が不満なん?」
「なに、て……ぁっ……」
「触りやすうて柔らかくて……ちゅ、ん……」
「ぁ、んんっ……!」
「おまけに感度も」
「ひぁっ!?や、それ、あか、ん……ぁ!」
「こんなにええのに」
「ふぁぁっ!?」
 
 
 
 
縦に横にと形を変えさせその頂を口に含む。
舌先で転がして甘く噛めば怜の身体が小さく跳ねた。
たったこれだけのことで息を弾ませて身体がピンク色に染まっていく。
荒い息をつきながら涙目で睨まれても実際には上目遣いで見上げられたに近い状況。
……これで誘ってへんとか絶対嘘や。
 
 
 
 
「あっ、やっ……!」
「はっ……ほんま、反則級にかわええわ……」
「誰の、せ、ぁっ、あぁっ……!」
「ちゅ、ん……下も、ええよな……?」
「ひぁっ、んっ、あ、あかん言うても……んぁっ、する、くせに……!」
「当然、やん……んっ……」
「んやぁっ!?」
 
 
 
 
胸の責めを唇と舌に任せて左右の手は怜の身体を這い回る。
わき腹やお腹を通って背中に回りお尻までつぅーっと滑らせれば、びくんと跳ねた怜の身体が、私から逃げようと身をよじる。
そんなん、許すわけがないのに。
片手で抑え込んで深くその唇に口づける。
そうして動きの止まった怜の足を膝で割って空いた手を滑り込ませた。
 
 
 
 
「やっ、そこは……ぁっ!」
「なんや、もう随分濡れとるな……」
「い、言わんで、え……あっ、んっんっ……」
 
 
 
 
ニチュと指で開いた先から愛液が溢れて落ちる。
受け入れるには既に十分すぎる量だけど少しだけ入口付近で遊ばせる。
 
 
 
 
「な、何、竜……ひぁっ!」
「こことこっち、どっちいじめてほしい?」
「ど、っち、て、あっあっ、んぁっ……!」
 
 
 
 
こぼれてくる愛液をすくって顔を覗かせはじめたクリトリスに撫でつける。
どっちの方が好き、というのも特にないようだけどその分怜はどっちも弱い。
今も何度か撫でられただけで腰が大きく揺れている。
 
 
 
 
「りゅう、か、りゅうかぁ……」
「うん、どっち……?」
「っ……ん、あ……」
「ちゃんと教えてくれんと、どっちもあげられへんよ?」
「やぁっ……ひ、ぅん……」
 
 
 
 
これくらいでイかせてはあげない。
つかず離れず強くなりすぎない程度にクリトリスと入口への愛撫を繰り返す。
どこが欲しいか、ちゃんと自分で言えるよな怜?
 
 
 
 
「もっ、やぁっ……!」
「ん、ちゅっ……ふふ、そろそろ欲しい?」
「んぁっ、ひっ、あぁっ……れて」
「ん?……ほらちゃんと言わんと?」
「あぁっ!?やっ、りゅう……て、いれ、て……も、おねが、りゅうかぁ……!」
「ふっ、んぅ……自分でおねだりとかやらしい子やなぁ怜……くす、いくらでもあげるわ……」
「あ、りゅう……ふぁ、ぁぁぁっ!?」
 
 
 
 
ようやくおねだりしてくれた怜の希望どおり中に一本入りこませる。
待ち望んだ刺激にしなる身体。
私の指に絡みつく怜の膣内に応え、もう一本増やして押し広げればしがみつく怜の力が強くなる。
 
 
 
 
「んぁぁぁっ、もっ、やぁぁっ……!?」
「怜、嫌……?」
「ちがっ、あぅっ……いじわる、せんとい、て……っっ!!」
「ん、ごめんな……怜、ここ好きやんなぁ……?」
「ぁぁぁっ!?あ、かん、んんっ、そこぉ……っ!!」
 
 
 
 
ぐっと押し込んで怜の弱いところを擦ると、しがみついた怜がいやいやと首を振る。
いややないやろ?あんたのどこがええかなんてちゃんともう知ってるんやで。
 
 
 
 
「あっ、んっ、あぁっ!」
「怜、そろそろイきたい?」
「りゅう、か、もう……っ!」
「ええよ、いつでもイって……」
「あぁぁっ!りゅ、はげし……ふぁぁっ!!」
 
 
 
 
敏感な怜はいつも長くはもたない。
それでも今日は焦らした分いつもより少し高まってそうやけど。
だから手加減なしで怜の膣内に抽送を繰り返し弱い部分を擦り上げる。
 
 
 
 
「あっあっ、やっ、りゅう、かっ!!」
「怜……怜……っ!」
 
 
 
 
ジュッ、ヌチュ、という卑猥な音がまた私達を昂らせる。
私は反射的に逃れようとする怜の腰を掴んで追い上げていく。
 
 
 
 
「あっ、もっ……んっんっあっ、りゅうか、りゅうかぁっ!!」
「好きや……何度でも、イかせたる……怜っ!!」
「私、も……んぁっ、やっ、も、あか……イっ…く…ふ、あ、ぁぁぁぁぁっっ!?」
 
 
 
 
ぎゅっと肩口に怜がしがみつくと焼けるような痛みが背中に走る。
でも今はそれもスパイスの一つにしかなりはしない。
しがみつき背を反らせ、声を上げて上り詰める怜。
きつく指を締め付ける感触に、私達は確かにその瞬間繋がっていることを感じていた。
 
 
 
 ***
 
 
 
「ん……く……は、ぁ……」
「はぁ……怜……?」
「んんっ……!?」
「わわっ、ご、ごめん……」
「はっ………竜華……」
 
 
 
 
それからもなんやかんやと楽しんでいたのだが、ここにきてくたっと怜がベッドに倒れ込んだ。
動いた拍子に抜けた私の指に怜の身体がまたびくりと跳ねる。
もう一回くらいいけるんちゃうか、と一瞬期待するがその下から見えた怜のジト目に楽天的な思考が蓋をされる。
……あかん、さすがに連続で三回はやりすぎたらしい。
 
 
 
 
「……疲れた」
「はい……」
「……腰痛い」
「すんません……」
「優しくて言うたくせに」
「無理でした……」
 
 
 
 
じろりと向けられる剣呑な視線と態度で、怜は不機嫌ですと全身で抗議していた。
振り返るつい数分前の自分の行動。
 
 
 
 
『もうっ、むり……おかしなる……っ!!』
『いくらでも、ええで……うちが責任持って面倒みたわるわ……っ!!』
 
 
 
 
いい台詞やったなー、と思うけどそれはあくまで最中だけのことであって、終わってしまえばたんに無茶苦茶しただけだったりする。
あぁぁ、ジト目の怜もかわええけど怒ってるんはいややわー、堪忍してー?
 
 
 
 
「……竜華のあほ」
「うっ」
「ドS、エロ竜華、ケダモノ」
「けだも……いや怜やってもっとって……」
「竜華」
「マジすんませんでした」
 
 
 
 
お怒りの時はひたすら謝る、これに限る。
三回目は怜がもっとって言うたからやし、二回目はイった後の怜が私に甘えてきたせいやけどまぁしょうがない。
お肌がツヤツヤになるくらいにはさせてもろたし。
 
 
 
 
「なんで竜華ばっかり……」
「そら怜がかわええから」
「も、もうええからそれはっ!」
「むぅ……」
 
 
 
 
ひたすらされたのが不満なのかぶちぶちと怜が文句をたれる。
ちゃうで、別に怜にされるんが嫌なんちゃうよ?
たんに怜がかわいすぎて攻守逆転する暇がないっちゅーか、怜にそこまでの体力が基本ない言うか。
 
 
 
 
「えーっと……また今度、な?」
「ん……そのでかいおもち揉みしだいたるわ」
「おっさんくさいセリフやなぁ……」
「うっさいわ。だいたい竜華は……あっ……」
「んっ……?」
 
 
 
 
あぁこれは寝入るまでお説教コースやろか。
そう覚悟し始めたところで怜の表情が困った様な顔になる。
そっと伸ばされたその手は私の肩口に。
 
 
 
 
「……ごめん、な……?」
「あぁ……全然ええよ。私が無茶させたからやし」
 
 
 
 
恐る恐るといった様子で私の肩を撫でる怜を両腕でぎゅっと包み込む。
行為の最中についた怜の爪痕。
たぶんくっきりとついてる、と思う。
めっちゃしがみついとったし、いや余裕で私のせいやけど。
 
 
 
 
「怜がくれるもんならなんでも嬉しいわー♪」
「なんや危ない台詞に聞こえるなぁ……」
「ほんとのことやもん」
「ほんまに?」
「うん」
「それやったら……」
「?」
 
 
 
 
怜がくれるもんやったら冗談抜きで傷でも風邪でも余裕やわ。
三行半はあかんけど。
なんてちょっとずれたことを考えていたら怜が私の首に顔を埋めて――
 
 
 
 
「と……っ!?」
「んっ……」
 
 
 
 
ちゅっ、という唇の離れる音と、ちくっとした痛みが首筋に落ちた。
……ちょお待って、こんなん見ないでも分かるで何したか。
 
 
 
 
「なっ、と、怜……!?」
「な、なんでも嬉しいんやろ」
「〜〜〜〜っ!!」
 
 
 
 
つけられたのはキスマーク。
そして垣間見えたのは普段素直じゃない怜の嬉しい嬉しい独占欲で――
 
 
 
 
「まぁ、あれや、私かて無機物はもちろん誰にも負けたないし……って、ちょぉ、なんでまた押し倒すん?」
「……ごめんな、怜」
「ま、まさか……」
 
 
 
 
某おっぱいマウスパッドへの抗議は後日きちんとしなくてはいけない。
でも今はそれより何よりやらなあかんことが目の前にある。
据え膳?
もちろんよろこんでいただくわ♪
 
 
 
 
「まっ……!も、ほんまに無理……!?」
「平気やって優しくするから♪」
「ぜ、絶対嘘……もういややーーっ!?」
 
 
 
 
カーン!という脳内ゴングと共に第四ラウンドが開始した。
 
 
 
 ***
 
 
 
「あれ、園城寺先輩腰どうかしたんですか?」
「あぁうん、ちょっとな……」
「なんや、若いのに腰痛とかあかんで怜ぃー?」
「湿布いりますか?」

「あー、ほら怜お茶やでー……」
「ん、ありがとう……」
「……?なんで清水谷先輩がお茶やら荷物運びまでしてはるんですか?」
「……聞かんといてや……」
 
 
 
 
とりあえず加減をもう少し覚えよう。
そう決めた清水谷竜華、高三の夏だった……


...Fin


あとがき(言い訳)

とりあえずオワター!\(^○^)/ww
ということでいつぶりだかのいちはち禁でございます。
おかしい、怜竜で書きたいとはまった時からこっそりは思っていたけど、
初体験とか、二回目くらいのをしっとり書こうと思っていたのにどこで私踏み外したww
……公式のおっぱいマウスパッドがいけないんだよぉー!!www
何故あの絵で二人くっつけたシーツやタオル、抱き枕にしなかったんだ……!!w
個人的にタオルだったら即買いだったのににに(笑)
とりあえず、だ……ちっぱいの怜のおっぱい、盛ったらあかんと思うのよ……主に竜華の心情的にww
え、だってほら……育てるんでしょ?(爆)w

2012/7/23著


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