ヴィヴィオの日記R6
4月1日(晴れ) エイプリルフールです! 「はやてさぁぁぁーーーーんっ!!」 「つぇぇいっ!!」 「おふぅぅっ!?」 キンッ!と甲高い音が聞こえたと思ったら私に向かって魔法剣の束が殺到する。 危ういところで身をよじると私の鼻先すれすれのところを魔法剣――はやてさんのブリューナクが通過した。 ……っていきなりすぎるよっ!? 「ちっ、外してしもた……」 「本当に当てる気とかっ!?」 「心配あらへん、ただの非殺傷設定や……今のとこ」 「今のとこ!?」 腕が鈍ったんやろか……と私の目の前で溜息をつくはやてさん。 鈍るとか鈍らないとか以前に、親友の娘に対して出会いがしらに全力で攻撃とかどういうことかな!? 「自衛のためや、しゃーない」 「べ、別に、抱きつくくらいたいした事ないじゃん……」 「重い」 「ふ、太ってるわけじゃないもん!」 そうそれは私の背が高いからであって、べ、別に太ったからでは……ない、と、思う…… いや鍛えてるから多少の筋力の重さはあるわけでむむむむ。 「……で、今日は何の用なん?」 「……はっ、そうだ。あのねはやてさん、今日はエイプリルフールなんだよ!」 「……まぁ、そやなぁ。地球限定でやけど……」 「それでねそれでね、だから今日一日はやてさんは私の恋人ってことでぇー……ってどこ行くのはやてさん!?」 「仕事あるん忘れてたわ!」 「きょ、今日はお仕事休みって……」 「エイプリルフールやし気にしたらあかん!」 「ちょぉーっ!?」 恋人、と言ったあたりで大した予備動作も無くはやてさんは脱兎のごとく逃げだした。 コンパスも短いし運動が得意なわけでもないはずなのに、どうして逃げ足だけはそんなにも早いのか。 いやそういえばいつもフェイトママが「はやては逃げ足だけは早いんだから」とかぼやいていた気がする。 学生時代からそこは変わってないらしい……なのはママの胸を揉んでフェイトママから逃げる時とか。 「ほなな〜♪」 「まっ……あぁぁー!?」 バタン、とタクシーのドアが閉まる。 はやてさんの逃げ足もだけど出遅れたのもまずかった。 悠々と手を振りながらタクシーで去っていくはやてさんに私は地団駄を踏んで悔しがるのだった。
...Fin あとがき(言い訳)てことで遅くなりましたがエイプリルフールネタですねん。 なのフェイはこの前イベントでコピー本で出したから他のキャラで〜、ということでなぜか日記Rにて。 アクティブに頑張るヴィヴィオだけど、はやてさんが振り向いてくれるかは激しく微妙です。 ふぁいと〜ww 2012/4/14著
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