「あの……」
「……」
「えと……」
「……」
「なの、は……?」
「……んー……」
いつもの学校からの帰り道。
管理局の仕事が無かった私となのはは当然一緒に帰ってきたのだけど、今ここに至って非常によく分からない状況に陥ってます。
それは……
「なのは、さん、ええっとですね……」
「んー……」
「や、うん、それは……」
「んー……?」
「うぐぅ……」
なんて感じに、さっきから私の首に腕を回したなのはが、その、キスをねだってきてるわけでして……
正直、困る。
「なのはぁ〜……」
「んー?」
今日はなのはのお家の前まで送ってきたのだけど、じゃあ今日はここで、と私が踵を返すよりも早く身体ごとホールドされた。
え、え、と戸惑っているうちに、眼前には瞳を閉じて心持ち唇を突き出しているなのは。
思わぬ据え膳……じゃなかった、恋人の可愛いおねだりにぐらりと傾きかける心を静めるのに必死です。
落ち着け、落ち着け私、いくら回りに人がいないからって外でそんな……
「……フェイトちゃん……」
「あ、う……」
「ダメ……?」
「……!?」
「フェイ……んむっ!?」
すいません無理でした。
「ん……」
「んぁ……んん……」
「なの……は……」
「ぁっ……ぅぅん……んんっ!?」
愛しい私の恋人の唇を啄ばみ、それだけに飽き足らず深く舌を絡めとる。
今になって慌てたなのはが私から距離をとろうとするけど、もう遅い。
「ぷはっ……や、ちょ、そこまでは望んでなっ……」
「ごめん、もう無理」
「ふぇぇぇぇぇっ!?」
叫ぶなのはをお姫様抱っこで抱き上げると問答無用でなのはの部屋へ。
「責任とってね、なのは」
「あぅ……」
狼の心を悪戯に刺激した可愛いお姫様が美味しく召し上がられたのは言うまでもない。
...Fin
あとがき(言い訳) 短いので製作時間正味15分ってとこでしょうか?
どうもお久し振り、煩悩と妄想の塊にしてフェイなのフェイ信者のキッドです、ごきげんよー。
生きてますよ、生きてますからね?(大事なことなので二回いry)
かるーーーーーーーーっく、やばげな状態になったりもしましたけど無事ですよ?(ぇ)
まぁそんなキッドの生存状況はさておき、久々にSS書きました。
最近SSっていうより原稿、ってものばっかだったんで楽しかったです。
いいですね、うちのフェイトさんはやっぱりこうじゃないと(笑)
軽トラの相原さんのイラストに触発されて書いちゃいましたよ。
や、あれとはちょっと雰囲気違いますが、キッドの脳内ではその後ちゅーのおねだりに変換されたんです。
あ、そういやリリマジ新刊出そうですよ奥さん(ぇ)
一応後一本書いたら挿絵とあとがき諸々までこぎつけたの……うーん、まぁ多分ギリギリなんとか(笑)
ま、頑張りますわ♪
みんな、生きてリリマジで会おうね!!(←お前が一番やばい)
2008/10/21著
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