パワーバランス
朝
「おはようヴィヴィオ」
「にゃ・・・おぁよう、なのはママ・・・・」
【仕事中】
昼
「あ、またピーマンだけ残してー！」
「えぅ・・・苦いのやー！！」
【仕事中】
夜
「ほらヴィヴィオ、もう寝るよー？」
「んにゃ・・・・」
「ふふ、おやすみヴィヴィオ」
「おゃすみなさい・・・・」
以上、これをほぼ毎日繰り返す。
ヴィヴィオが来てからのなのはちゃんの一日は、まぁ大体こんな感じである。
フェイトちゃんも似たようなところはあるけど、
フェイトちゃんはヴィヴィオじゃなくて、基本的になのはちゃん一色だから。
いやいや、部隊の皆が毎日楽しそうにしてくれてるのは大いにいいことだし、
モチベーションが上がって、部隊長としては言うことは無い。
だけど・・・・・
「私個人としてはアカンのやぁー！！」
「んー？なんですかはやてちゃん、またどっか壊れたですか？」
「なのはちゃんがヴィヴィオ一色やんかー、それは困るんよー・・・・」
「いいじゃないですか、幸せそうで・・・・」
「アカンて。そりゃ微笑ましいっちゅう風には思うよー？せやけど・・・・・さすがに子供の前では揉めへんやん」
「・・・・はぁ」
なんだかリインが深々と溜め息をついてるけど、正直気にしてる余裕がない。
気がつけば揉めなくなって、２週間。
「・・・・はやてちゃん、手の動きが怖いですぅ」
「ううう・・・・揉みたい！分かるかリイン、私は今揉みたいんや！」
「えぅ、はやてちゃんがホントに壊れたです・・・・・」
オフがダメなら仕事中に！とかも思ったけれど、それはさすがにまずい。
仮にも部隊長だし、何より仕事中だと、さすがのなのはちゃんも怒るので、それは避けたい。
おかげで、そろそろ禁断症状が出始めているのだが。
その名も『揉みたい症候群』という。
「そのまんますぎです、はやてちゃん・・・・・」
「しゃあないやん、揉みたいんやから・・・・」
『主・・・・』
『む、ザフィーラか、首尾はどないや？』
『はい、ヴィヴィオなら先程、昼寝にはいりましたが・・・・』
『ほんまか！？』
『はい・・・ですが主、これに一体どういう意味が・・・・』
「リイン！ほんなら私はちょう揉みに行ってくるわ！」
「はぁっ！？」
ヴィヴィオが昼寝をしたら伝えるように、と言っておいたザフィーラからの待ちに待った念話。
必要なことだけ聞くと、問答無用で念話を打ち切り、私は部隊長室を飛び出した。
「揉むで〜、揉みまくったるでぇぇぇ〜〜〜！！！」
その時は気づかなかったが、叫びながら移動する途中、フォワード陣とすれ違っていたらしく、
後でかなり怖かったと言われた。
むぅ、失礼な。
「さて、ヴィヴィオもお昼寝したし、書類の整理でも・・・・・」
「なのはちゃ〜〜〜ん！！！」
「ふぇ！？は、はやてちゃん！？」
そうこうしているうちに部屋についたので、扉をくぐりつつ叫ぶ。
目の前にはなのはちゃん、の乳。
これやこれ！かぁー！やっぱえぇわぁ〜〜〜！
ターゲット、ロックオンや！
「ほんなら、いただきまぁ〜すっ！！」
「え、ちょ、うにゃぁぁぁぁぁっ！？」
「うー、会議、長引いちゃったなぁ〜・・・・・」
本局であった、朝一からの会議。
それが予定より長引き、今さっき戻ってきたばかりだ。
「もう、せっかくなのはとヴィヴィオと、一緒にご飯食べる予定だったのに・・・・・」
この埋め合わせはどこかでせねば、と思いつつ自室の方へ向かい・・・・・・
「うにゃぁぁぁぁぁっ！？」
なのはの悲鳴が聞こえた。
・・・・・って、ちょっとぉぉぉ！！
「なのはぁぁぁ！！！」
ダッシュで廊下をひた走り、自室の扉から転がるように中に入った私が目にしたものは・・・・・
「むはははは！やっぱなのはちゃんの胸はええなぁ〜！」
「ひゃうっ！？ちょ、はやてちゃん、止め・・・・・あ、ふぇ、フェイトちゃん助けて〜！！！」
押し倒されて、頬を染めうるんだ瞳が可愛らしい妻（予定）と、
あろうことかその妻（だから予定）の、胸を揉みながら頬ずりしている親友（だったかもしれない）の姿。
「・・・・はやてぇぇぇぇっ！！！！」
ちょっとお話、聞かせてもらおうか？
「・・・・はやてぇぇぇぇっ！！！！」
フェイトちゃんの怒声が盛大に響き渡る。
なんだかよく分からないうちにはやてちゃんがやってきて、気がついたら飛び掛ってくるし。
おまけにその現場にフェイトちゃんは現れるし・・・・なんでこんなことになってるんだろう？
「えぅ・・・・？」
こんなに騒がしくしてたらヴィヴィオ起きちゃうよ、なんて思ってたら、ベッドの方から声が聞こえた。
あぁ・・・・起きちゃったのね、ヴィヴィオ。
「ん〜・・・・ママぁ？」
振り向いて確認すると、やはりヴィヴィオが目を擦りながら起きていた。
ついさっき、寝てくれたばっかりだったのに・・・・・
「はやて！なのはの胸を揉むのはやめてって言ってるでしょう！！」
「ええやんかちょっとぐらい！減るもんやなし！」
「ダメったらダメ！なのはの胸は私のなの！！」
「ふぇ・・・・・」
「・・・え？」
「・・・あ？」
「・・・は？」
なんだか、しょうもないことで口論する二人を呆然と眺めていると、
急に泣きそうな声が混じる。
声の主はもちろんヴィヴィオで、その瞳から今まさに、大粒の涙が零れ落ちようとしていた。
「ふぇ・・・・ケンカ・・・めぇ・・・・ひっく」
「ヴィヴィオ・・・・」
口論している二人を見て、泣き出してしまったヴィヴィオ。
慌てて抱き上げ、あやすように背中を撫でてあげる。
と、同時に、呆けたようにこちらを見ている二人にきつい視線を送る。
「あぅ、け、ケンカしてたわけじゃないよヴィヴィオ！ただちょっとはやてが・・・・」
「そ、そうやでヴィヴィオ、ケンカとちゃうよ？ただちょうフェイトちゃんが・・・・」
「・・・・・怒るよ？」
「「ごめんなさい・・・・」」
はっとして、弁解しつつもお互い譲らない二人に、更にきつい視線を送る。
そして頭をたれる二人に、言い放つ。
「二人とも、今日から１０日間禁欲ね」
「「・・・・そんなぁぁぁぁぁっ！！？」」
高町家周辺のパワーバランス、頂点に居るのはヴィヴィオだと判明した一日だった。
...Ｆｉｎ
あとがき（言い訳）
ごきげんよー、今日はカレーを作っていて、執筆の時間が無くなったキッドです（汗）
いや、母の帰りが遅くなるとかで、急遽作りました（笑）
おかげでこのＳＳをマッハで仕上げることと、相成ったわけなのです（＾＾；）
えー、とりあえず、最近師匠書いてないな〜、でもヴィヴィオも書きたいな〜、
とか思ってたので、両方だしちまえ、となった作品（笑）
パワーバランスは当然、ヴィヴィオ→なのは→フェイト＆はやて、です（笑）
エースオブエースも、子供には勝てません♪
さてさて、日記をご覧になってる方は知ってると思いますが、明日からキッド、お仕事開始です。
なので、ちょっくら更新速度が落ちるかもですが・・・・・
なるべく頑張りますので、見捨てないでこれからも遊びにきてやってくださいましm(_ _；)m
頑張って通勤電車の中から、携帯で書くからさ（笑）
200711/18著
ゆたんぽ様より頂いた絵を投下（笑）素敵過ぎて笑いしかでません（笑） 2007/11/19追記