「あれ?」
思わずでてしまった声に、慌てて口を閉じる。
そしてそのまま音を立てずに、対象にそーっと近付く。
「珍しい・・・・」
呟きの対象は私の教え子、ティアナ・ランスター。
彼女は今、夢の中へと旅立っていた。
勤務時間中の居眠りなんて、普段の彼女なら考えられないことだけど。
「・・・・さては、また一人で特訓したな?」
あれ以来、無茶な行動もなく自信をもって訓練に臨めているけれど、
逆に熱が入りすぎて、ティアナはオーバーワーク気味になることもしばしばだった。
「まぁ、悪いことじゃないんだけどね・・・・・」
思い詰めてたあの頃よりずっといいし、自主練習も高いモチベーションでやれているのだろう。
「むぅ・・・しょうがないなぁ・・・・今日だけだからね?」
無理をしているわけではなさそうだし、今日のところは大目にみますか。
そう思い苦笑しながらも、眠る彼女の頬に、そっと口付けを一つ落とした。
「はぁ・・・・」
頭を抱えたまま、出てくるのは溜め息ばかり。
嫌な種類のものではないけど、止めることが出来なかった。
「・・・・なのはさん」
頬に残る確かな感触。
それを思い出すたびに、顔が熱くなる。
本当は、なのはさんが側に来た時点で起きていた。
でも、起き上がるタイミングを逃してしまった。
どうしようかと思案しているうちに、優しい声と唇が降ってきて・・・・・
「どうしよう・・・・」
この後の訓練や明日以降、どんな顔でいればいい?
今だって、この想いを隠すので精一杯なのに。
「・・・・強く、なりたいな」
今の私じゃ弱すぎて、心も技術も彼女から遠すぎる。
だから、もっともっと強くなりたい。
そして、彼女の隣りを歩けるようになりたい。
「なのはさんが、好きです・・・・」
いつの日か、この想いを伝えることができる、その時までに・・・・・・
...Fin
あとがき(言い訳) どもー、ついになのティアにまで手を出したキッドです、ごきげんよー(笑)
え、節操が無い?今に始まったことじゃないじゃん!(マテ)
ちなみに今シグなのも書きたいです(をぃ!)
いや、なんか最近なのヴィとかは書く方がいらっしゃるので、他のレアCPに走ってます。
ちょっと今時間が無くて、どれも書けてないですが(^^;)
そうそう今回のショートはとりあえず9話以後、告白前の設定でつらつらと書きました。
なんぞ居眠りティアナさんが浮かんでしまったものですから(笑)
一応別のなのティアも企画はしてます。書けるか未定ですが・・・多分18k(殴)
いや、うん、例によって妄想特急ですみません(^^;)
更新ペースはちょっと落ちてますが、
これからもつらつらと書き綴って行きますので、よろしくです〜(キ^^)ノ
200710/15著
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