貴女の今を留めるために

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小学生最後の夏休みも、終わりに近づいたある日。
 
 
 
 
「えと・・・なのは・・・・」
「フェイトちゃん・・・・」
 
 
 
 
本日のハラオウン家は、全員外出中。
そこへ私は、お邪魔していたりする。
要するに二人っきりだ。
 
 
 
 
「その・・・本当にするの?」
「うん、お願い、フェイトちゃん」
 
 
 
 
フェイトちゃんの困惑した表情に、揺れる瞳。
そういうのは全部、私に火をつけるだけなんだけどな。
 
 
 
 
「ん・・・・なのはが、そう言うなら・・・・」
「ありがとうフェイトちゃん、じゃあ、脱がすよ・・・・」
「あ・・・・」
 
 
 
 
顔を真っ赤にした、フェイトちゃんの頬を一撫でして、
私はフェイトちゃんの服を脱がしにかかる。
上着を脱がし、シャツのボタンを一つずつはずしていく。
 
 
 
 
「な、なのは、やっぱり、自分で脱ぐよ・・・・・」
「だぁ〜め、私がするの」
「だ、だって、これからのことだけでも恥ずかしいのに・・・・」
「大丈夫だよ、フェイトちゃん。今のフェイトちゃんも凄く可愛いから・・・・もっと私に見せて」
「ん・・・うん・・・・・」
 
 
 
 
途中で恥ずかしがって、私の手を掴むフェイトちゃんに、
触れるだけのキスをして、その手をはずす。
ボタンをはずすことを再開した私は、シャツのボタンを一番下まではずすと、
シャツをフェイトちゃんの腕から抜いた。
 
 
 
 
「う・・・なのは・・・・」
「隠しちゃだめだよ、フェイトちゃん。ほら、まだ下も残ってるんだし」
 
 
 
 
たったこれだけで、今にも倒れそうなほど、顔赤くして震えているフェイトちゃん。
ああもう、どうしてこんなに可愛いんだろう。
今すぐにでも、押し倒してしまいたいくらいだけれど、
それをぐっと我慢して、私はフェイトちゃんのスカートに手をかける。
 
 
 
 
「・・・っ!?」
「これでよし・・・・っと」
 
 
 
 
横のチャックを下げて、ホックをはずすと、スカートはそのまま足元まで落ちた。
それを足を上げさせて、フェイトちゃんの身体から離した。
 
 
 
 
「なの・・・は・・・・」
「うん、いいよフェイトちゃん、凄く可愛い・・・・」
 
 
 
 
こちらを伺うように見るフェイトちゃんに、にっこりと微笑を返す。
 
 
 
 
「じゃあフェイトちゃん・・・・始めようか」
「うん、なのは・・・・」
 
 
 
 
私の言葉に照れながらも、言うとおりにしてくれるフェイトちゃん。
そして私はバッグからおもむろに機械を取り出し、そして・・・・・シャッターを切った。
 
 
 
 
「うん、いいよフェイトちゃん・・・あ、もうちょっとこっち向いて」
「えっと・・・・こう?」
「うん、そう、そのまま少しじっとしててね」
 
 
 
 
そんな風にフェイトちゃんに声をかけながら、私はどんどんシャッターを切っていく。
 
 
 
 
「じゃあそこで、手と膝をついて・・・そう」
「な、なのはっ・・・この格好は、ちょっと・・・・恥ずかしいよ」
「大丈夫、この写真は私達しか見ないから・・・・ね?」
「うん・・・・・」
 
 
 
 
そしてそうやって会話している間も、シャッターを切ることを忘れない。
当然、撮影枚数はあっという間に増えていく。
 
 
 


 
 
 
「でも・・・・本当に急にどうしたの?」
「ん・・・?何が?」
「だって・・・・急に『スクール水着のフェイトちゃんが撮りたい!』なんて言い出すから・・・・」
「それは今年で見納めだからだよ、フェイトちゃん」
 
 
 
 
そう、来年から私達は中学にあがるわけだけど、
聖祥中では、スクール水着から競泳タイプの水着へと変わってしまうのだ。
とびっきりスク水が好き!って程ではないけど、それはそれで惜しいものがあるとでもいいましょうか・・・・
そんな訳で本日は、スクール水着を着たフェイトちゃんの撮影会と相成ったわけであります。
まぁ多分フェイトちゃんなら、大人になっても、私が着て!って言えば着てくれると思うけど、
未来という不確定要素に頼るより、今しかないこの瞬間を有効に活用するべきである、うん。
 
 
 
 
「あの、なのは?なんだか目つきがちょっと怖いんだけど・・・・」
「んー?・・・・いや、まだ大丈夫だから」
「大丈夫って・・・・何が?」
「いや、こっちのこと」
 
 
 
 
怯えるように身を縮めるフェイトちゃん。
可愛いなあ、ほんと。
いい加減、焼き切れそうになってきた理性に活を入れながら、シャッターを押しまくる。
 
 
 
 
「フェイトちゃん、仰向けに寝転がってみて」
「え、あ、うん・・・・こう?」
 
 
 
 
私の指示通り、仰向けになるフェイトちゃん。
私はその上に覆いかぶさるように跨り、残りのシャッターを切っていく。
やがて私のデジカメが、メモリが一杯になった表示がでる。
本日の撮影枚数、総計200枚超。
中々の成果だった。
 
 
 
 
「よし・・・ありがとうフェイトちゃん、いい物が沢山撮れたよ」
「う、うん、あの、なのは、終わったならそろそろどいて欲しいんだけど・・・・」
「ああうん、ちょっと待ってね」
 
 
 
 
そう言ってデジカメの電源をオフにして、なるべく離れたところにそっと置いた。
そして私は、ゆっくりと両手を合わせる。
 
 
 
 
「あの・・・・なのは?」
「いただきます」
「え、ちょ・・・・きゃあぁぁぁっ!?」
 
 
 
 
私はきちんと食前の挨拶をすると、目の前のフェイトちゃんに襲い掛かった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「うぅ・・・酷いよなのは・・・・写真撮るだけじゃなかったの・・・・・」
「えー、『撮るだけ』とは言ってないよ〜?」
「う・・・・なのはのバカ・・・・・・」
 
 
 
 
むぅ、バカとはご挨拶な。
いいもん、そんなこと言うフェイトちゃんにはお仕置きしちゃうから。
私はデジカメからメモリーカードを抜き、新しいカードを差し込むと、カメラを再びフェイトちゃんに向けた。
 
 
 
 
「ちょ、ちょっとなのは、もうお終いじゃなかったの!?」
「大丈夫、メモリーカードはまだ沢山あるからね♪」
「そ、そんな・・・・そ、それに私今何も着てなっ・・・・!?」
「だから記録しておくんだよ、フェイトちゃん」
 
 
 
 
過去も未来も、そしてもちろん現在も。
貴女の全ては私のもの。

 
 
 
 

...Fin

 
 


あとがき(言い訳)

スク水でなのフェイがイチャイチャーーー!(殴)
って、ことで、ゆたんぽ様にいただいた絵を元に、書いてしまったわけでして(笑)
いや、だってあれだよ、素敵絵にはきちんと妄想を膨らませるのが、礼儀ってものだよ、諸君!(またそれか)
最近は寒くなっちゃったので、夏のうちにUPしたかったんだけどさ。

えー、しかもなのはさんがまたしても鬼畜チック。
さすが管理局の白い魔王・・・・あ、この頃はまだ白い悪魔か(ぇ)
ていうか、鬼畜なのはさんって、楽しいんだよね・・・・・
ひっそりこっそり、書き綴ってる新連載のなのは先生が今から楽しみです(笑)

ちなみに撮影枚数はキッドが普段カメラマンをした時に撮る平均枚数です。
最近はメモリーカードを新しくしたので、1000枚だっていけますけどね!(死)
なのはさんは結局何枚撮ったんでしょうね〜。

2007/9/20著・2007/9/30掲載


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