フェイトの日記1












○月×日(晴れ)
 
 
 
長期出張から帰ってきた。
長期、と言っても提督のクロノと違って半月〜一ヶ月程度のものも多い。
今回もその一つ。
一ヶ月と少々の次元航行を終えた私はとても機嫌がよかった。
理由は言わずもがな、可愛い妻(なのは)と娘(ヴィヴィオ)に会えるからだ。

可愛いんです。
天使なんです。
どうせなら私だって毎日一緒にいたいよ!

……こほん。
まぁそんな感じでいつも泣く泣くお仕事に行くわけだけど、
帰ってくれば頑張ってきたのだから少々はっちゃけるくらいは大目にみていただきたい。
 
 
 
 
「なーのはー♪ヴィヴィオー♪たっだいまぁー♪」
 
 
 
 
ひゃっふーい、という勢いで高町家に帰宅。
そのままリビングへのドアを開いた私。
ソファに微妙な距離感で座っている娘とその友人、アインハルト。
固まる私。
私が入ってきたことで更にしゅぱっと距離を開けた娘達。
石になる私。
 
 
 
 
「お、おおおおかえりなさいフェイトママ!」
「ご、ご無沙汰してますフェイトさん、おかえりなさい」
 
 
 
 
そして視線を合わせて……ぱっ、と逸らして更に赤くなる娘達。
砕ける私。

……え、待って待って、一体ナニガアッタンデスカ?
 
 
 
 
「あ、フェイトちゃんお帰り〜♪」
「……タダイマ、ナノハ……」
「えぇぇ、ちょ、どうしたのフェイトちゃん?」
「……う、ぐす、なのはぁ〜……」
 
 
 
 
むぎゅーっと現れたなのはを抱きしめる。
一ヶ月+@ぶりのなのはの感触にほっこりするけど、ぶわっと涙も滴り落ちる。
いやだって、だってね、どう見たって娘達がね!
 
 
 
 
「あぁ、そのこと?」
「どのこと!?」
「ヴィヴィオ、この前アインハルトちゃんと試合をして」
「試合!?(愛の語らい!?)」
「絶対私の想いを分かってもらうんだーって」
「私の想い!?(告白ですか!?)」
「私は後で映像見ただけなんだけど凄かったよー二人の熱い戦い!」
「戦っちゃったの!?(実っちゃったの!?)」
「……なんか会話ずれてないフェイトちゃん?」
 
 
 
 
そんなこと言っても私達のですてにーでぶれいかーな出逢いだって戦いだったじゃないですか、お忘れですかなのはさん。
 
 
 
 
「忘れては無いけど考えすぎだよ〜」
「そんなこと言ったって……」
「もぉー、邪魔しちゃダメだからねフェイトちゃん?」
「う、う、う……うん……」
 
 
 
 
うん……大丈夫、分かっているよ。
せっかくヴィヴィオが頑張ってアインハルトともっと仲良く、仲良く……うん、まぁ、なったんだもんね。
私はもう一人の母として二人を暖かく見守って……
 
 
 
 
「あ、アインハルトさん、あの、よかったら軽く手合わせを……」
「そ、そうですね! 身体を動かすのはいいことですから!」
「はい! じゃ、じゃあ私着替えて……はわわっ!?」
「っ……と、ヴィヴィオさん、だ、大丈夫ですか?」
「は、はい、すみません、躓いちゃって……」
「気をつけてくださいね……ヴィヴィオさんにはいつも、その、笑っていて欲しいので……」
「はぅ……」

「えっと……フェイト、ちゃん?」
「…………」
 
 
 
 
分かってる、うん分かってる、大丈夫。
でもごめん、一言だけいいかな言わせてぷりーず。
 
 
 
 
「……お嫁になんて出さないんだからぁぁぁぁーーーー!!」
 
 
 
 
フェイトパパは絶対に許しませんよぉぉぉーーー!



 
 

...Fin

 
 


あとがき(言い訳)

ということで久しぶりのなのはがこれですみませんーw
って感じのフェイトさんの日記スタートです(笑)
だってね、だってね、今月号のコンプエースのヴィヴィアイが素敵すぎたんですもの!
これはもうフェイトパパ嬉しいけど泣いちゃう、と思ってw
ちょいちょいヴィヴィオの日記みたいな短いお楽しみでUPできればなーって思います♪

2014/6/13


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