見失わなければそれでいい 辛いことがあった時。 悲しいことがあった時。 そして苦しくてたまらない時。 そんな時に自分の身を守るにはどうすればいいのか。 それが物理的なものでないなら簡単だ。 ……閉じてしまえばいい。世界の全てを。 逃げてる? 卑怯? 大いに結構じゃないか。 人を傷つけて平然としている連中に言われる筋合いじゃない。 そういった連中の大半は自分の言葉に責任なんか持ちはしないのだから。 沢山の『貴方の為』に隠れてしまう本当の温もりだけ手放さなければそれでいい。 あとのほとんどはいらないものだ。 大切なのは自分の命と心を守ること。 それさえ無事ならあとは結構なんとかなるさ。 暖かいものだけしっかり抱えて、のんびりと待てばいい。 傷を癒し、力を蓄えて。 いつか必ず来る、立ち上がって歩き出すその日のために……
2008/12/21著
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